英語を身につける②:語彙をさらに増やす<初級編>に続く、中級編です。


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単語を分解する

<初級編>では、品詞を変える接尾辞について解説しました。基本的なことなので、中学生から自然に身についている人もいると思いますし、TOEIC®︎のPart5で、いわゆる”品詞問題”などをこなしていれば「お馴染み」と感じる人も多いでしょう。

品詞の見分けを基本として、さらに単語を分解して捉える癖をつけると、単語そのものの理解が深まり、その理解を他の単語にも当てはめることで、語彙はどんどん定着しやすくなります。

和訳がたくさんある単語を理解する

早速、具体例を挙げて、解説したいと思います!


dispatch という単語を見てみましょう。

■dispatch:派遣する、発送する

2つ以上の意味があると、モチベーションが下がったりしませんか?

たとえばこの dispatch は、軍隊やエンジニアの派遣、荷物の発送など、いろいろな文脈で使われます。もっと多くの意味を持つ単語もありますが、そうした場合は、和訳を覚えるより感覚的に覚えておく方がお得です。


文を読み、その文脈に合う和訳を頭の中で探すと頭の中でちょっとした作業が生じるからです。
(つまり時間がかかるし、作業がかさむとエネルギーを消耗して疲れる)。

逆に、感覚的に意味が取れると、和訳せず、楽して英文を読めるので、効率が良くなります。

単語を分解!

それでは、dispatchを分解してみましょう。


dis + patch = dispatch

dis は、よく見る接頭辞ですよね。「ディス」だけで、ネガティブなイメージがあると思います。

実際、ネガティブです。

単語の前に付いて、反対/not の意味を表すことが多いです。

例えば、

dis + agree で反対する。
= disagree


dis + appear で消える。
= disappear


dis + advantage で、不利。
= disadvantage



では、discoverはどうでしょうか?「発見する」という動詞です。dis + covercover・・・

カバーは、覆うものです。


「発見」を、「今まで見えていなかったことが見えるようになる」と捉えてみましょう。


この dis を「否定として捉えても良いのでは?」と考える人もいるかもしれません。


が、さらに!


「分離」「除去」のイメージが入るとより応用力が効いてきます。


dis + cover は、「カバーを外す」です。


今まで謎だった事があって、その謎に包まれた、覆われたカバーを外す。

発見。


・・・というわけですね。

この意味の、disを持つ単語は次のようなものがあります。

distant:遠い

distribute:分配する、配布する

dissolve:分解する、解消する



ちょっと意識するだけで、単語の入り方が変わってきませんか?さらにイメージを持てると、だんだん和訳が不要になって、英文読解が楽になっていきますよ。

接頭・接尾辞を意識する

“dis-” のようなパーツは、いろいろな単語についています。

分解する際に、単語の頭につくパーツ(接頭辞)、単語のおしりにつくパーツ(接尾辞)の知識が多いと、記憶に有利になります。「よく見かけるな」と感じたら、ちょっと手間をかけて調べてみてください。こうした情報は、インターネットにたくさんあるので、スマホでささっと調べられます。内容を読むにも、1分もかからないでしょう。