長期記憶を作る 3つの条件

覚えることが多すぎる!
知識を定着させたい!

あやふやな記憶がストレス!!

TOEICのスコアを上げたい時、
記憶に悩んだり、
浅い記憶にジレンマを
感じることがあるかもしれません。


今日は、定着の鍵、
長期記憶についてです。

短期記憶を変更する

少し前の投稿で、


短期記憶長期記憶

両方とも英語に必要!

というお話をしました。



短期記憶は、

会話のラリーを続けたり、

文章を理解しながら読む時に大切

でしたね。

今日は、

もう一つの、長期記憶



知識の増やしたい、

たくさん覚えたい場合は、

長期記憶を作る必要が

あります。



新しい知識を知りたての頃、
その知識は短期記憶の状態です。


そこから、

短期記憶が消えないうちに
長期記憶に変換する。


このやり方がわかると、

特に考えなくても
パッと意味がわかったり、


英会話でも
すぐ口から出てきます。



たとえば、

teacher、importantのような


「それ位わかるに
 決まってるでしょ!」


と、思わず言いたく
なるような知識がありますよね。



「teacher、知ってる?」

と聞かれたら、


馬鹿にしないでくれよ、と思うかもしれません。



ですが、

“teacher” と、
“覚えられない単語” の

境界を明確に区別する人は
非常に少ないです。

なぜなら、多くの学校では、

記憶の仕組みではなく、

「とにかく頑張れ」


場合によっては


「寝ないで勉強しなさい」


と、教えるからです。


捉え方によっては、
頑張った量が、記憶の深さに聞こえます。

ですが、ここ最近、
特に20世紀に入ってから、


記憶のしくみは
かなり解明されていて、


「とにかく頑張れ」式ではなく


「こうすれば覚えやすい」という、
いわば記憶の条件が
明らかになっています。



というわけで、

このカラクリを知って

語彙力のジレンマを
解消していきましょう。

長期記憶の条件


では、長期記憶の条件とは何か?

広い意味で、
長期記憶を作る方法は
複数あります。


が、英語学習に絞って、
有用なポイントをお伝えすると、

この3点です。


条件1:海馬のOKをもらう

海馬(カイバ)とは、
脳の一部で、


「記憶するかどうか」を決めます。


先日解説したので、
省略しますが、


海馬に拒まれたら

門前払いをくらうので、

ここが大切な第一関門です。


そういう意味では、

英語を覚えるのが
苦手な方は、

この第一関門をクリアしていない
可能性があるので、

条件2、3に進む前に、
見直すと良いでしょう。

条件2 :増強剤を入れる

長期記憶を作る時、

【増強剤】を入れると効率が上がります。

記憶が上手な人は、
無意識にこれを
使っていると考えられます。



ちなみに、

ここでの【増強剤】とは

専門用語でLTPと言います。
 (LongーTerm Potentiation)


もし気になったら
検索してみてください。



英語学習における

最も手軽で強力な
増強剤は、

英語を声に出すこと、


すなわち音読や
シャドーイングです。


単語帳をパラパラめくっても

やすやすと
記憶に刻まれませんが、


その理由は、


目視の情報は
インパクトが小さく、
記憶に残りにくいからです。



ふわっと綿毛のように、
風が吹けば飛んでいきそうです。

ただ目で見るだけでなく、

文字を見て、
声を出し、
その声が耳に入り、
同時に意味も考える・・・



声に出す学習は、
脳をいろんな方面から動かすので、


インパクトが大きくなり、
記憶に刻まれやすくなるのです。



音読は、今すぐ、

しかも無料できるので、

ぜひ取り入れましょう。

(ちなみに、
 音読しても効果が感じない方は
 いくつかの原因が考えられます。

 需要があれば、また改めて・・・)

条件3 :熟成させる


有名な定説ですね。


エビングハウスという
ドイツの学者の研究で、

復習の重要性を解く際に
よく言われます。



実際、記憶は薄れるものです。

誰もが認める
自然現象です。


長期記憶を作る際、

この自然現象に逆らって

忘却を食い止める必要がありますが、


「これは記憶に値する」
「重要だ」

「覚えなければ!」


と、海馬に判断してもらう、

OKをもらう必要があります。

あなたが「覚えなければ!」と思うのではなく、



海馬を動かすのは【増強剤】です。


なんでしょう、糠床やお味噌を混ぜるイメージでしょうか?


時々栄養を入れて、寝かせます。



長期記憶までの
熟成期間は2ヶ月。

たびたび増強剤を入れます。



私自身が行なっていたのは、

初回学習 + 3回です。

つまり、
ターゲットとする
知識に触れる回数は



4回は、若干の
手間が必要に見えますが、

それでも単語帳を100周して覚えるより、

はるかに効率が良い。

それに、

(譲って半分の50周としても、私にはできない)

「頑張って英語を覚える」
「時間をかけると身に付く」


これはある意味、

運を天に任せるに近い。

「とにかく頑張る」式は、


・・・となりやすく、

いつになったら
努力が報われるかわからないと、

まずは体で覚えよう


というわけで、

を、ぜひ実践して
いただきたいと思いますが、


理論を知るだけで、
経験がないと
記憶できる実感、自信がつきません。

逆に、

どうすれば覚えるのか?

経験として覚えると、

「公式問題集を1ヶ月で覚えよう」


というように、

参考書をマスターする時間を
計算できるようになります。


「繁忙期はこのくらい」

「勉強時間が取れる期間はこのくらい」


というように、です。

慣れて、要領がわかると
1回で単語を覚えることもあります。

記憶は、ロジックです。


海馬を理解し、

飼い慣らして、

英語学習を快適に
前進させてくださいね。



わかば