一文が長くてもスッキリ ーライティングのプロから、表現を盗むー

ニュース記事は、

ライティングのプロが書いているだけあって、

やはり文章の作り方が上手いです。


一文が長くても、

要素要素の意味がはっきりとしていて、

理路整然、

前から順に文字を追うだけで、
スッキリわかりやすく読めます。


ニュース記事は、
TOEICのリーディング問題に比べると
一文が長い傾向にあります。

でも、読み手が確実に理解できるよう文章が整っている。


試験が目標の方はあまり興味がないかもしれませんが、

英語を使って仕事をしたい、

ご自身の英語のクオリティを上げたい

・・・という方には、

ぜひニュース記事など、
生の英語、良質な文章に触れて頂くと良いと思います。

ライティング(英作文)にも生かす


ライティング・・・

海外の関連会社や、取引先があると、
実際に、英語を書く必要があるケースが多いと思います。

電話はなくてもメールはしょっちゅう、ということもあるでしょう。


普段の英文メールにしても、
カタい文書を作るにしても、


まずは基本のSVOCが大切。


これは社会人として

「まともな文」を英作文するために、

「伝わる英文」を作るために、

願わくば、「恥ずかしくない英文」でメッセージを伝えるために

非常に大切です。


しかしながら、

あまりにも文法が・・・という場面にもよく遭遇します。


・・・結構感覚的に書く方もいらっしゃって
 時々度肝を抜かれることがあります。


もちろん、伝わることが一番大事です。

多少文法を間違えても(日本語でも間違えますし)。

単語の選び方がベストでなくても(日本語も同じ)。

でも、これだけは知ってほしい。

SVOが乱れていると、
すごく読みづらいのです。


社会人のコミュニケーションですから、
できるだけ読み手にストレスをかけない
文を送りたいですよね。



その基本がSVOC。

もっと絞るならSVO。

最低でも主語、動詞、目的語は、
きっちり伝わるように整えたいものです。




その次に大切なのは、

文が長くなった時のわかりやすさ。


たとえば、1文が長くても、
前置詞や分詞の使い方が上手だと、
読み手はスッキリ整理しながら理解することができます。


特に、日本人が書く英文、メールなど、
関係代名詞を多用するのをよく見かけるのですが、
やたらめった使うととても読みにくいです。

一言で言うと難解です。


この現象は、裏を返すと、
日本語をそのまま英語に当てはめようとしているからなのです。

日本語と英語は全く違う性質です。

なのに、日本語一字一句をそのままの順番で
英訳すると、(短い文はともかく)とっても読みづらくなります。

やはり普段から良質な文章に触れて、
ライティングの感性も上げていけると良いですよね。

例えば、この文が参考になります。

最後に、ニュース記事の例をご紹介します。

次の一文は、すごく英語らしく綺麗にまとまっていると思います。

ピリオドまで長いのですが、

わかりやすく、絶対に読み違えない文のお手本です。

読解や英作文のレベルアップに
ぜひ参考にしてください。

China’s population grew at its slowest in the last decade since the 1950s as births declined, sowing doubt over Beijing’s ability to power its economy as it succumbs to the same aging trends afflicting developed nations like Japan.

読めましたか?

少し前に、

中国の国税調査(2020)が発表され、
人口増加率が1950年代以降最低になったと報じられた記事です。



このままだと読みにくいかもしれないので、
解説を兼ねて分割していきますね。


China’s population grew

↑冒頭は、素直に読めますよね。

at its slowest

↑これも
*at:前置詞・・・スピードや割合を表現するときに使います


in the last decade
↑これも


since the 1950s
↑これも問題ないでしょう


as births declined,

↑asがもしかしたら「?」となるかもしれません。
が、直線の1950sから繋げれば、意味を取ることは難しくないと思います。


sowing doubt
↑分詞構文が始まります。

*sow:種を蒔く、原因を作る
 sow doubtで疑いの種を蒔く、疑念を生じさせる


なんに対して疑いの種を蒔くかというと、


over Beijing’s ability to power its economy

北京(中国政府)が経済を強化する能力


続いて、

as it succumbs to the same aging trends

*succumb:屈する
この単語があまり馴染みがないかもしれません。

aging trendsは、高齢化の傾向のことですね。


afflicting developed nations like Japan

現在分詞が、aging trendに意味を付け加えます。

日本のような先進国を悩ませる高齢化です。
*afflict:悩ます


仮に、この文章が日本語で書かれていたら、
そして、それを英訳するとしたら、

多くの人が関係代名詞を使うでしょう。

でも、

お気づきだと思いますが、
関係代名詞がひとつもないんです。


前置詞、接続詞、分詞をつかって、
ロジカルで間違いなく伝わる文章。


リーディング、ライティングのスキルを上げるなら、
ぜひこのあたりの感性を、

プロの文章から盗んで身につけて頂きたいと思います。


[ 英文出処 ]

China China demographic crisis looms as population growth slips to slowest ever






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