TOEICを時間内に解けない、塗り絵の宿命

こちらの記事でも書いたように、一般的に、学校では「返り読み」を教えています。

予備校だってそうだと思います。
受験勉強全般、と言ってもいいかも知れません。


もし、読むのが遅い原因が、



あなたが英語が苦手だから、ではなく、

「そう教わってきたから。」

だったとしたらどうでしょう?

読むのが遅いのは当然ですよね。

あの膨大な量を読みこなす、Part7を最後まで解けない、
やむなく塗り絵になるのは、もう仕方がないのです。



そう教わってしまったなら。



塗り絵の宿命は、

学校でそう教わってしまったからで、

そのせいで、あなたのスコアが制限されているとしたら、

最後の10問、20問の塗り絵を、学校によって運命づけられていたら、



いろいろ腑に落ちないですよね・・・。

なので、速く読むためには、
教え込まれたその「クセ」を取り除くことが手っ取り早いのです。

そのために、実際に返り読みはどんなことなのか、を確認してみましょう。

こんな読み方は要注意!

「遅く読む方法」の代表格は、矢印を使った英文読解です。

英文に矢印を引く場合って、だいたい後ろから前に引っ張っていませんか?

それがまさに、返り読みです。


英文を読み始めるときは、冒頭から、左から右へ向かって読んでいるはずです。


が、意味を理解するために、


一旦読んだ英文を後ろから前に向かって、

さらに日本語に置き換えて、

英文を読む。


そこで初めて文の意味が「理解できる」状態になることです。
もしくは、そのクセがついていることです。

関係代名詞を例に挙げてみましょう。

関係代名詞が出てきたら、矢印登場

例えば、こんな意味の取り方です。

The person を、関係代名詞whoが後ろから修飾しています。


日本語に訳すと、「このエッセイを書いた人」です。
英語だと「人」が先なのに、日本語に訳すと後にきてしまうんですね。

訳すことによって、順番が逆になる。


これが「返り読み」です。


後ろから前に向かって、つまり「返って」読んでいますね。


もう少し、見ていきましょう。

whoの内容も、「エッセイを書いた」と訳すので、
wrote→essayの順番が逆になっています。

さらに、全文を訳すと、

このエッセイを書いた人は、ジャーナリストです」となり、


完全に英語の順番が崩れています。


つまり、日本語で読むために、英語を日本語に合わせてリミックスしているのです。


・・・ピンと来ないかもしれないので、
別の表現をします。



この時、脳内では何が起きているか?というと、

1. 英文を読む

2. 日本語の語順に並べ替える

3. 意味が通るように文章を作り直す



この作業をしています。

最低2回は読んでいますよね?


まず英語を読み、次に日本語として読み直しているのです。

これは、「和訳」には必要な手順ですが、
英語を英語として読む方法ではない、

言い方を変えると、「英語脳」的に読む方法ではありません


だから、読んで即座に意味を取れないのです。


これが、

多くの日本の学校で教えている英語の読み方であり、

英語脳を作らない教え方であり、

英語を最低2回以上読ませる、

遅く読む方法を教え込む教育です。

なんだか穏やかでない言い回しになってしまいましたが・・・
要は、この「読み方」を変えることが、スピードを上げるために必要です。

読むスピードが上がるとTOEIC全体にプラスになる

わざわざ強調することではないかも知れませんが・・・

読むスピードが上がって、
時間的に余裕ができるのは、Part7の長文読解だけではありません。


Part5もPart6にも、効果があります。

Part5もPart6も英文を読むことには変わりないので、

読むスピードが上がれば

自然とPart7以外の問題も速く解けるようになり、

結果としてリーディングパート全体の処理が
速くなります。


Part5にかける時間をあと3分縮めたい・・・!

Part6をサクサクさばいてPart7に時間を残したい・・・!!



時間との戦いになると、こんな願望も出てくると思います。

できるだけPart7に
余裕が出るようにしたいですよね。


そのために、Part5とPart6も
効率よく解こうと考えるのは自然なことです。


短い問題を短時間で解ければ
Part7により時間をかけられるのですから。


さらに言うと、

普段の仕事で、

英文メールや英語の資料を読むスピードも上がります。

TOEICがなくても、
リーディングスキルを上げることは、得でしかありません。

全てのパフォーマンスにプラスになります。

リスニングも上がるんです

リスニングとリーディングは別物、と考えている人は多いです。


もちろん、まったく同じではありません。

共通項があって、一方を鍛えることで、一方も強くなる・・・



その共通項とは、

インプットスキル

であるということです。


インプット能力を上げる、という側面からみると、
リーディングスキルを鍛えることでリスニングのスキルも上がります。

これについてはまた別の機会に書きたいと思います。



わかば

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