「少子高齢化に伴い」と、英語で言う
今日はこのフレーズ。
「少子高齢化に伴い」
何かとよく聞かれますが、
英文で言うとどうなるでしょう?
Bloombergでは、
こんな表現をしていました。
↓
With an aging population and a shrinking birth rate
英文がスッキリして、とてもきれいです。
「少子高齢化に伴い」
↑
このように漢字が並ぶと、
英語に訳そうとする時に、
「少子」って何て言う?
「高齢化」って何て言う?
と、考えがちです。
今回の例では、
age を使って、
“aging population”
shrink を使って、
“shrinking birth rate”
と、難しくない単語で、
すっきり表現しています。
これをwith でまとめる。
→withは、【状況】を表す時に使われます。
With an aging population and a shrinking birth rate,
そのまま覚えてしまえば
便利ですね。
ちなみに、
この文を最後まで引用コピーすると、
こうです。
↓
With an aging population and a shrinking birth rate, Japan is making its first change to its legal age of adulthood in 146 years.
この春からの、
成人年齢引き下げの話です。
意味はざっくり、
少子高齢化に伴い、
日本では146年ぶりに
法律で定める成人年齢を変更した。
・・・ということですね。
▽原文
[ Japan to Change Legal Adulthood Age to 18 ]
https://www.bloomberg.com/news/videos/2022-04-01/japan-to-change-legal-adulthood-age-to-18-video
英作文が難しい理由
一言で言うと、
難しく考えすぎる人が多いから。
日本語は、
すこし真面目な話になると、
漢字や熟語が多くなります。
少子高齢化も、その例です。
この漢字を英語にしようとする時、
特にややこしい表現になってしまう。
訳しにくいと思ったら、
感じを易しい表現に直して、
できるだけ簡単にしましょう。
日本語から英訳された
ややこしい表現は、
とても読みにくい、つまり伝わりにくいんです・・・。
日本人の英作文が読みにくい理由
「これは日本人が作ったものだな。」
と感じる英文の特徴があります。
官公庁の英語版のウェブサイトでも
よく見受けられます。
上の例のように、
漢字や熟語をそのまま英語に
当てはめたような文です。
すこし込み入った話をすると、
こうした現象は、
英語の「動詞」の捉え方が原因です。
英語は、動詞の使い方が広い。
対して、漢字、とりわけ熟語は名詞中心で、
フォーマルな文章では、名詞のカタマリが連続することが多いです。
官公庁の文章を思うかべると、漢字の多さを想像できると思います。
「少子高齢化」を、
aging population、shrinking birth rateのように、
– ingを使って表現する発想は、
まさに動詞の感覚にあるんですね。
英語と日本語の違いは、こうしたところにもあります。
根本的な違いなので、ナチュラルな英文を書くためにはある程度のトレーニングが必要です。
今すでに英語のメールなど、
英文を日常的に書いていて、
伝わりやすい文章を書きたい方は、
まずは「簡単に書く」ことを心がけて下さい。
英作文が苦手な場合は、とりわけ、
「一文を短く」と、より伝わりやすくなります。
初めて英語の業務をする後輩などには、
「主語と動詞は1つの文に1つずつにしてね。」と伝えています。
それだけで、かなりスッキリして、読み手に優しい文章になりますよ。