森会長の辞任に関する、IOC statement
東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が、本日 2021年2月12日に辞任する意向を表明。
女性蔑視と取られる発言が、国内のみならず海外の批判も受け、
国境を越えた騒動に発展しました。
森会長の辞任の速報があって、
そのあと程なくIOCのウェブサイトを見ると、
すでに公式声明が掲載されていました。
(IOC=The International Olympic Committee)
こちらがそのサイトです↓
【 IOC STATEMENT ON THE RESIGNATION OF TOKYO 2020 PRESIDENT MORI YOSHIRO 】
あなたなら、辞任される方にどんな言葉を用意しますか?
内外で
いろいろな意見や見解が出ていますが、
このブログは、英語学習(特にリーディング)がテーマなので、
その視点で書きます。
今回はTOEICではなく、実践でのお話です。
この文書に寄せられているコメントは、決して難解ではありません。
でも、「日本語を英語に翻訳する」シチュエーションで、
こうした表現を自由に使える人は、多くはないものです。
あなたなら、どんな言葉を用意しますか?
時間があったら、ちょっと考えてみてください。
辞任という大事な節目ですから、
できれば相手に伝わりやすい、きれいな英語を使いたいですよね。
ビジネスで “かっこよく” 英語を使うために、意識したいこと
次に、ビジネスで英語を使う方に意識して頂きたいことです。
●ひとつは、
英語を読める人、仕事で使う人は、
ご自身に関係のあることはできるだけ
英語の原文で確認すると、ボキャブラリーや表現が豊かになります。
ぜひ、原文に当たりましょう。
「みなさんがIOCのstatementを読むべきだ」という意味ではなくて、
お仕事や、職場での会話など、
身の回りに関することは、できるだけ原文で確認した方があなたの英語が豊かになりますよ、というお話です。
●ふたつめは、
原文の表現を盗んでおきましょう、ということです。
いわゆる “大企業” は、ある種 日本の顔でもあるわけですが、
その “大企業” でも、きれいな英語を使えないところが多いのですね。
日本語をそのまま英訳したような、ぎこちない、
もっと言うととても読みにくい英文で、文書を公開したりします。
勿論、多少語彙や文法が間違っていても、
伝わる英語そのものに価値はあります。
ただ、私のレッスンを受ける方は、
「ネイティブに近づきたい」
「かっこいい英語を話したい」
「日本人ぽさを脱したい」
そんな願望を持っている方が多くいらっしゃいます。
自分で書く・話す時は、
いかに自己チェックができるかが鍵になります。
少しずつでも、原文のデータベースをためておくと、
いざというときに
記憶の引き出しから取り出すことができますし、
「こういう時に相応しい表現があったなぁ」
と思いついて、インターネットで類似の文書(お手本)を見つけることができます。
仮に100点満点でないとしても、
「伝わりさえすればいい」という気持ちで捻り出すより、
より英語らしい表現を選んで、伝えることができます。
今回は、この表現を学びにしましょう
We would like to thank him for his outstanding contribution to the organisation.
彼(森会長)が、IOCに対し素晴らしい貢献をしてくれたことに感謝したい。
Among his many accomplishments,
多くの実績の中でも(とりわけ)〜
・・・と、特筆すべきことをこの後に述べる。
I would like to thank him for all his support and dedication.
彼の支援と献身に感謝したい。
*
もし、和訳しにくい英語表現があれば、
それは日本語と英語の違いであるとも言えます。
実務面では、
特に英語オンリーのコミュニケーションであれば、
英語として通じやすいか、を意識すると実用的なスキルがどんどん伸びていきます。
原文に当たる。
原文の表現を盗む。
ネイティブに伝わりやすい、
かっこいい英語を目指す方は、ぜひ意識してください。