英語の感性で、英語を読んだり聞いたりする、
それが、できたら、
本当に最高(!)なのですが、
これがなかなか難しい・・・というのが現実です。
その原因は、単に、日本人が英語コンプレックスを持ちやすい、
という情緒的な面ではなく、
そもそも日本語と英語は、ものすごくかけ離れた言語である!
ということを、ご存知でしたか?
難易度は、5段階中 “5” のレベル
【5段階中5】
とは、
アメリカの国務省(Department of State)が公表している、
言語別に設定した日本語の難易度です。
英語のネイティブが1から学ぶとしたら、
どのくらい難しいか?習得に時間がかかるか?
という視点で設定されたものです。
難易度は5段階に分けられていて、そのなかの5が一番難しい・・・
日本語と英語は違いすぎる、という判定が下されているのです。
https://2009-2017.state.gov/m/fsi/sls/orgoverview/languages/index.htm
難易度とは
1から5のカテゴリーに分ける基準は、
文字、文法、発音、文化など言語における要素の類似性が重視されますが、
日本語と大きく異なるのは明確です。
素人が思いつくだけでも違いすぎます。
・文字:ひらがな、カタカナ、漢字 ・・・共通点まるでなし
・文法:英語のSVOCの順番からして、全然違う!
・文化:歴史、宗教、民族性、社会常識 ・・・どう考えても違いすぎる
アメリカ人に、日本語を教えることを想像すると、
私は気が遠くなります。(あなたにはできそうですか?)
まず文字。
ひらがな、カタカナだけでも大変なのに、漢字なんてどうしたらいいのか・・・。
「結構です」には、肯定と否定、両方の意味がある、
なんてことも、教えることを考えると厄介ですし、
主語のない文章で、主語を言い当てるゲームなんかも想像すると、どう理解してもらうのか、その説明も難しそうです。
いろいろ具体的に考えると、
職業として、日本語講師より、英語講師の方がずっと楽なんじゃないか、とも思います。
(日本語を教えたことがないので、あくまで想像ですが。)
これだけは覚えておいて欲しい・・・
この難易度は、もちろんアメリカ人・英語ネイティブの視点によって判定されたものです。
ですが、その逆も同じように当てはまるはずです。
日本語ネイティブにとって、英語は難しいのです。
これは、事実です。
普段勉強していると、目標点に届かないとか、上達しないとか、
いろいろ足りないことに目が向きやすいと思うのですが、
世界規模でかけ離れた言語を学んでいるって、実はそれだけですごいことなんです。
フランス人が英語を勉強するのとは、わけが違うんですよ。
だから、そんな大変なことに挑戦している、そのことをしっかり認識して、
努力するあなた自身を労ってあげて欲しいし、
その努力が無駄にならないよう、いつか成果につなげて欲しい。
そんな風に思います。
日本語を介さず英語を理解する
冒頭で、
『 英語の感性で、英語を読んだり聞いたりする、
それが、できたら、
本当に最高(!)なのですが、
これがなかなか難しい・・・というのが現実です。』
と、書きました。
その難しさの原因は、
日本語と英語が、言語として “違いすぎる” ということの他に、
日本の教育システムにもあります。
というか、そのシステムが “違い” をより大きくしてしまうというか、
勉強しても、縮められる距離を制限しているのです。
このシステムは本質的な変更がされないまま、
現在に至り、
いまだに中高6年かけても、英語に自信を持てる人を育てないという
結果をもたらし続けています。
そのシステムが教えているのは、必ず日本語を挟む学習法です。
たとえば、
正確に和訳できることが、英語を正確に理解している、
判断基準であることもその現象の一つです。
(訳せるか訳せないかが、英語の理解度とは限りません)
もし、その教育の影響がなければ、
私の受講者様も伸び方がちがっただろうな、とも思います、が、
「たられば」の話は、詮ないことですね。
で、その上で、
英語を英語のまま理解する、言い換えると「英語脳」になるためには、
日本語に置き換えて理解する、その方法を一回リセットすると手っ取り早いのです。
何年もかけて積み上げたものなので、
癖として染み付いてしまっているとは思いますが、
海外と対等に渡り合いたい、という方は特に、
どこかで一念発起して、
「英語脳」にアップデートするソフトをインストールすることをお勧めします。
癖を取り除くために多少の手間はかかりますが、
理想の英語スキルを手に入れるためには、ちょっとだけ、頑張る期間を作れると良いですね。
3週間集中すれば、感覚に変化が現れます。